中国の軍事拡大は日本にとって脅威なのか?(上)

集団的自衛権を行使することが出来る法案、安保法案が衆議院を通過した。

安倍首相はこれまで言ってこなかったが、ついに参議院の審議中に「中国の脅威」について言及した。衆議院の審議中には「中東での集団的自衛権」以外は念頭にない、と言っていたものの、それでは国民の理解が得られないため「じゃあ本音を言おうか」とパンドラの箱を開けたもの、なのだと思う。

でもこれで果たして集団的自衛権に反対している国民が

「あぁ、それじゃやっぱり集団的自衛権必要なのね」

となるだろうか?
たぶんその答えは「NO」だと思う。
僕も感覚的だけど、南沙諸島で行っている中国の行動(滑走路の建設)などについては少なからず、または漠然とした「脅威」を感じるものがあるし、尖閣諸島の問題でもこちらはもっと「脅威」を感じるのは確かである。

しかしだ、

南沙諸島についてはもともと台湾がその島を実効支配しており、中国からすれば台湾は「中国」である、と言う考えのものと、「それは歴史的に見て我々のもの」と主張しても無茶苦茶ではない上、、我々日本にとっては言わば関係のない話である。

じゃあ尖閣諸島はどうかというと、日中国交正常化交渉の際(40年前)、周恩来と田中角栄はその問題を棚上げ(または先送り)することによりその交渉を成立させた、と言う経緯がある。
棚上げというのはあまりいい言葉ではないが、いわば

「将来もっと良い知恵が出てくるだろう、、それを期待して今回は目をつぶろう」

と言うことだ。実に頭の良い解決策であろう。
だって、あいまいな領土問題など普通では解決するわけが無いのだから、、、
特に尖閣諸島のような無人島は特にね。

なので棚上げというのは叡智なんだと思う。
こんな小さな、しかも無人島をめぐって争って何になる、、と思うのだな。
ならばこの周辺を緩衝地帯にして両国とも均等に入ってこれるようにする、というのがもっとも良い解決策だと思うのだが、、それは難しいかなぁ~

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